先日、子どもたちの習いごとに付き添って観覧席にいたら、目の前に座っていた女性3人組が話している内容が耳に入ってきました。

それは、

「(幼稚園児くらいの年齢の)子どもが他の子に暴力を振るわれ、やり返そうとしていたので、『やり返しちゃダメ』と言ったら、『なんで?やられた方は一方的にやられて我慢しなくちゃいけなくて、やった方はやりっ放しなの?』と反論された」

という話でした。

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この子どもからの反論に困ってしまい、返答に窮したこと、そして「一応言ったのは」、「誰かが「やり返さない」ということをしないと際限なく暴力が続いて、どんどんその暴力が大きくなって、最終的には戦争にまでなってしまう」ということでした。

この話を聞いていた他の2人の女性たちは「難しい問いだね」というようなことは言っていたものの、特に自分なりの「答え」は言っていませんでした。


この話を聞いていて、「僕だったらどう答えるだろう」と考えていました。
皆さんが子どもに同じ質問をされたら、どう答えるでしょうか?


まず僕が思いついたのは、「暴力に暴力で返すということは、自分自身が「暴力を振るうような人間」に貶める行為だ」ということです。

もう一つは、「人間が他の動物と唯一違うのは、理性があり、話し合うことが出来るということ。だからこそ、話し合いで解決するべきではないか。」ということです。

でも、よく考えてみると、前者は「暴力を振るう人間を下に見ている感じ」がしますし、後者では「他の動物よりも人間の方が優れているかのようなおごり」があるようにも感じます。
正解のない問いですが、どんな答えがあるのだろうか、と今も考え続けています。

皆さんだったら、どう答えるでしょうか?
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2017.05.23 Tue l 日々雑感 l top
先日、Eテレ(NHK)のハートネットで「フェミニズム新時代」というテーマで、女性を中心にアナウンサーを含め7人がVTRを観つつ、座談会のように語りあう形式の番組が2回続けて放送されていました。

フェミニズム新時代 第1回 "フェミ"な女がカッコイイ(2017年5月16日(火曜) 再放送2017年5月23日(火曜))
フェミニズム新時代 第2回 あなたも私もフェミニスト(2017年5月17日(水曜) 再放送2017年5月24日(水曜))

「新時代」と銘打っていることもあって、現在のどのような動きが「フェミニズム」と捉えられているのかということを、特に日本でのフェミニズム運動の流れも踏まえつつ構成されていて、基本的に好印象でした。

しかし、出演者が語り会っている中で気になるやりとりがありました。
そのやりとりを文字起こししてみました。
括弧内は僕による補足です。

やっぱその(自分の)親の影響もあるんでしょうけれど
「まぁ、女として男の人を養うくらいじゃないとね」くらいのことを(自分は)言っちゃったりもするんで
それで新しい女性の生き方みたいなのは、その、(自分が)選択肢にはなれたら良いなと思うんですけど
そんなことばっかりしてたら、いわゆるヒモをどんどん生んでしまうので(周囲の人たちから「あはは」と笑いが聞こえる)
そこは紙一重ですよね(以下略)



先に断っておきたいのは、この発言をした人自体を批判する意図はないことです。

それを踏まえてこの発言と周囲の人たちの反応に何が気になったのか。
それは、

女性が誰かを養えるくらいの経済力を持つ→ヒモが増える

という図式で語ることに何の疑問も語った本人も周囲の人たちも感じていないことです。

僕がこの発言の上に書いた図式で疑問に感じるのは、主にこの2点です。
①(性別関係なく)パートナーの1人が誰かを養えるくらいの経済力を持つと、他方のパートナーは何もしなくなるの?
②男性が主な稼ぎ手として、女性が家事・育児をしていることはあるのに、男女が逆だと何故男性が家事・育児をしないと考えるのか?

それぞれの疑問点をもう少し丁寧に言葉にしていきます。

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①(性別関係なく)パートナーの1人が誰かを養えるくらいの経済力を持つと、他方のパートナーは何もしなくなるの?

女性がパートナーを養えるくらいの経済力を持つことが何故「ヒモ」を生んでしまうのでしょうか。
「ヒモ」という偏見まみれの言葉自体にはここではペンディングさせてもらいますが、パートナーが家族を養えるくらいの経済力を持った時、他方のパートナーは何もしなくなるのでしょうか?
それまで仕事をしていればそのまま仕事をし続けるというのが、日本の世帯調査からも多数だと明らかになっています。
つまり、結婚をしても女性は仕事を辞めることは少なくなっているにもかかわらず、男女逆転すると、何故か男は仕事を辞め、さらには家事もしない、という「何もしない人間になる」と決めつけているのです。

仕事を続けている上で、過酷な環境から逃れやすくなるとは思いますが、(パートナーが経済的に自立していれば、自分が過酷な労働環境にも関わらずその仕事を「継続しなければならない」という負担はかなり減ります)、そのことと「ヒモ」というように「何もしない人間になる」というのは全く違うことです。

②男性が主な稼ぎ手として、女性が家事・育児をしていることはあるのに、男女が逆だと何故男性が家事・育児をしないと考えるのか?

誰かを養えるくらいの経済力を持った男性が結婚したとき、女性が家庭のことを分担することになっても、殆どの人は疑問や違和感を感じないようです。
でも、それが女性がパートナーを養えるくらいの経済力があるので、男性が家事・育児を分担することになることには、多くの人は戸惑うようです。
「結婚したから仕事やめたんだ」と女性が言えば、多くの人は疑問や違和感を感じることなく受け入れるけれど、「結婚したから仕事やめたんだ」と男性が言えば、多くの人は疑問や違和感を感じる。
これこそが番組で触れられていた「性的偏見(ジェンダー・バイアス)」なのではないでしょうか?

さらに、この発言でより深刻だと思うのは、女性が誰かを養えるくらいの経済力を持つと、「パートナーの男性が何もしなくなる」(ヒモ)と当然のように考えられていることです。
女性がたとえば結婚し仕事を辞めたら、家事をする(している)ことは当たり前だと捉えられているにもかかわらず、男性が結婚し仕事を辞めたら、家事など全くしない(していない)と当然のように考えられているということです。

そもそも、パートナーに家族を養えるくらいの経済力があろうと、仕事をすぐに辞めると考えていることにも疑問がありますが、パートナーに家族を養えるくらいの経済力があると何故男性は何もしなくなると考え、そして多くの人もそれに何も疑問を思わず受け入れるのか。

番組では、フェミニストとはという話の中で、このように語られていました。

(フェミニストとは)性別・性自認・性的嗜好をもって
人を区別して序列を持ち込んで差別しない人



でも、残念ながら「ヒモをどんどん生んでしまう」という発言、そしてそれに対する周囲の「あはは」という笑いは、性別による序列を持ち込んでいるようにしか見えませんでした。

男性だろうが女性だろうが、パートナーとの関係の上で家庭のことを分担する立場になれば、家事・育児を当然のこととしてやるでしょうし、実際現にやっているのではないでしょうか。
2017.05.22 Mon l 日々雑感 l top
TSUTAYAディスカスから送られてきた映画です。


Mommy/マミー [DVD]


グザヴィエ・ドラン監督 映画『Mommy/マミー』 オフィシャルサイト

作品データ映画.comより)
原題 Mommy
製作年 2014年
製作国 カナダ
上映時間 134分
映倫区分 PG12

ストーリー(オフィシャルサイトより)
とある世界のカナダでは、2015年の連邦選挙で新政権が成立。2ヶ月後、内閣はS18法案を可決する。公共医療政策の改正が目的である。中でも特に議論を呼んだのは、S-14法案だった。発達障がい児の親が、経済的困窮や、身体的、精神的な危機に陥った場合は、法的手続きを経ずに養育を放棄し、施設に入院させる権利を保障したスキャンダラスな法律である。ダイアン・デュプレの運命は、この法律により、大きく左右されることになる。

感想
何故この作品をリクエストしてあったのかは全く覚えていないのですが、これを書くために少し調べていたら、以前観たことのある「トム・アット・ザ・ファーム」のグザヴィエ・ドラン監督の作品で、2014年第64回カンヌ国際映画祭コンペティション部門でジャン=リュック・ゴダールと共に審査員特別賞を受賞した作品だそうです。

映画の冒頭で「障がい児が収容されるという法律が出来た」と書かれ、僕はそれが「映画の中のフィクション」ではなく、現実のこと、として受け入れて観てしまったので、結構ショックを受けてしまいました。
今、こうして、その法律が「フィクションである」ということを知ったので、少し落ちついて書けているものの、映画というフィクションでありながら、カナダではこの映画のような出来事が起きているのか、と思い暗澹たる気持ちになりました。

主人公はダイアン・デュプレ、息子の子スティーヴを施設から引き取り、一緒に暮らしはじめるところから物語は始まります。
スティーヴの言動は、激しく、母親であるダイアンに対しても汚い言葉で罵ったり、暴力を振るったり。
そこに、ふとしたきっかけで隣人の元教師カイラと親しくなり、三人の交流が始まります。
スティーヴにも目標があり、そこに向かって順調に進んでいるかのように見える時もあるものの、最終的にダイアンはある決断を下す。

物語自体というよりも、スティーヴが「発達障がい」、あるいは「ADHD」だと語られていることに危惧や疑念を覚えました。
スティーヴの暴力性だったり、他を顧みない行動は話して「発達障がい」だからなのか。
僕にはスティーヴ、というかこの映画の中での暴力性がかなり気になりました。
でも、「発達障がい」の人たちや「ADHD」の人たちを思い出しても、決してこの「暴力性」は結びつきません。
なので、僕はこのことに戸惑いを感じてしまいました。

スティーヴとしての視点で観るのか、母親であるダイアンの視点で観るのかによって、この作品をどのように感じるかは大きく変わると思いますが、2人にとって前向きな決断だったと感じただけに、ラストをどのように理解すれば良いのか考え込んでしまいました。

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)
★★★★☆

2017年に観た映画ランキング

1 「わたしは、ダニエル・ブレイク」 / 2 「さとにきたらええやん」 / 3 「この世界の片隅に」 / 4 「ムーンライト」 / 5 「パレードへようこそ」 / 6 「あまくない砂糖の話」 / 7 「少年と自転車」 / 8 「ドラッグ・ウォー / 毒戦」 / 9 「シチズンフォー スノーデンの暴露」 / 10 「帰ってきたヒトラー」

11 「SING/シング」(日本語吹替版) / 12 「ワイルド・スピード MEGA MAX」 / 13 「ナイトクローラー」 / 14 「奇跡の教室」 / 15 「ベティ・ブルー」 / 16 「ミッドナイト・イン・パリ」 / 17 「神様の思し召し」 / 18 「her/世界でひとつの彼女」 / 19 「マグノリア」 / 20 「プリズナーズ」

21 「if i stay」 / 22 「ハドソン川の奇跡」 / 23 「ニュースの真相」 / 24 「ラ・ラ・ランド」 / 25 「しあわせのかおり」 / 26 「REDリターンズ」 / 27 「 愛しき人生のつくりかた」 / 28 「ディーパンの闘い」 / 29 「ロルナの祈り」 / 30 「プリデスティネーション」

31 「追憶の森」 / 32 「花様年華」 / 33 「EDEN/エデン」 / 34 「17歳」 / 35 「ある子供」 / 36 「愛とセックス」(Sleeping With Other People) / 37 「後妻業の女」 / 38 「Mommy マミー」 / 39 「ロゼッタ」 / 40 「ニュースの真相」

41 「あと1センチの恋」 / 42 「海難1890」 / 43 「ホテルコパン」 / 44 「聖の青春」 / 45 「ロング・トレイル!」 / 46 「ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期」 / 47 「ワールド・ウォーZ」 / 48 「惑星のかけら」 / 49 「麦子さんと」 / 50 「超高速!参勤交代 リターンズ」

51 「カケラ」 / 52 「スプリング・ブレイカーズ」 / 53 「BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」

2017.05.21 Sun l 2017年 l top
先日、いつも読んでいるメルマガのコーナーでワイルド・スピードの新作について触れられていました。
Amazonプライムビデオ(プライム会員だと無料で観られる)にもいくつかワイルド・シリーズが含まれていて、どれを観たか忘れてしまっていたので、とりあえず、これを観てみました↓

*観始めて20分くらい経った頃、以前観たことがあったのを思い出しました。
でも、ブログには感想を書いたことがなかったので書いてみたいと思います。



ワイルド・スピード MEGA MAX


作品データ映画.comより)
原題 Fast Five
製作年 2011年
製作国 アメリカ
上映時間 130分

あらすじ
前科者のドミニクと彼を脱獄させた元捜査官ブライアンは、張りめぐらされた捜査網をかいくぐり、ブラジルの裏社会で身を隠していた。2人は逃亡生活を終わらせて自由を得るため、裏社会を牛耳る黒幕から1億ドルを強奪する計画を立案。世界中から凄腕のドライバーを集める。

感想
以前観たことがあったことに気づいたにもかかわらずそのまま見続けたのは、「面白かった」という記憶があったからです。

殴り合いの場面や(特にラストの)人が殺される場面もあるものの、凄惨な描き方ではないので、アクション映画として楽しめました。
僕自身は車に特に興味がないので、この映画に出てくる車がどのほどの性能があるのか、貴重なものなのかは全く分からないのですが、ラストのトリックだったり、ドミニク&ブライアンの人間模様だけでなく、彼ら追うジョンソン捜査官とのやりとりも(実際にはないだろうけれど)非現実的だと全く考えさせる余地もなく、すがすがしさが残る作品でした。

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)
★★★★☆

2017年に観た映画ランキング

1 「わたしは、ダニエル・ブレイク」 / 2 「さとにきたらええやん」 / 3 「この世界の片隅に」 / 4 「ムーンライト」 / 5 「パレードへようこそ」 / 6 「あまくない砂糖の話」 / 7 「少年と自転車」 / 8 「ドラッグ・ウォー / 毒戦」 / 9 「シチズンフォー スノーデンの暴露」 / 10 「帰ってきたヒトラー」

11 「SING/シング」(日本語吹替版) / 12 「ワイルド・スピード MEGA MAX」 / 13 「ナイトクローラー」 / 14 「奇跡の教室」 / 15 「ベティ・ブルー」 / 16 「ミッドナイト・イン・パリ」 / 17 「神様の思し召し」 / 18 「her/世界でひとつの彼女」 / 19 「マグノリア」 / 20 「プリズナーズ」

21 「if i stay」 / 22 「ハドソン川の奇跡」 / 23 「ニュースの真相」 / 24 「ラ・ラ・ランド」 / 25 「しあわせのかおり」 / 26 「REDリターンズ」 / 27 「 愛しき人生のつくりかた」 / 28 「ディーパンの闘い」 / 29 「ロルナの祈り」 / 30 「プリデスティネーション」

31 「追憶の森」 / 32 「花様年華」 / 33 「EDEN/エデン」 / 34 「17歳」 / 35 「ある子供」 / 36 「愛とセックス」(Sleeping With Other People) / 37 「後妻業の女」 / 38 「ロゼッタ」 / 39 「ニュースの真相」 / 40 「あと1センチの恋」

41 「海難1890」 / 42 「ホテルコパン」 / 43 「聖の青春」 / 44 「ロング・トレイル!」 / 45 「ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期」 / 46 「ワールド・ウォーZ」 / 47 「惑星のかけら」 / 48 「麦子さんと」 / 49 「超高速!参勤交代 リターンズ」 / 50 「カケラ」

51 「スプリング・ブレイカーズ」 / 52 「BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」

2017.05.20 Sat l 2017年 l top
TSUTAYAディスカスでリクエストを出している作品を確認していたら、Amazonプライムビデオ(プライム会員だと無料で観られる)の対象になっていた作品がいくつかありました。
ということで、その中の1つであるこの作品を早速観てみました。


追憶の森(字幕版)


映画『追憶の森』公式サイト

作品データ映画.comより)
原題 The Sea of Trees
製作年 2015年
製作国 アメリカ
上映時間 110分

ストーリー(公式サイトより)
富士山の北西に広がる青木ヶ原の樹海。その鬱蒼とした森の中に、恐る恐る足を踏み入れるアメリカ人男性がいた。彼の名はアーサー・ブレナン(マシュー・マコノヒー)。片道切符を手に日本へやって来た彼が樹海を訪れた目的はただひとつ――それは、自らの人生を終わらせることだった。森の開けた場所に腰を下ろし、ゆっくりと永遠の眠りにつく準備を始めるアーサー。そんな彼の目の前に、傷ついた身体をひきずりながら森の出口を求めてさまよう日本人男性(渡辺 謙)が現れる。「ここから出られない。助けてくれ」と懇願する男を放っておくことができなくなったアーサーは、寒さに震える男に自分のコートを着せかけ、出口に続く道へと誘導する。しかし、さっき通ったはずの道はなぜか行き止まりになっており、既に飲んでいた薬にふらつきながら歩いていたアーサーは崖から転落して怪我を負ってしまう。それは、アーサー自身の人生を象徴するかのような出来事だった。
アーサーは結婚生活に問題を抱えていた。原因は3年前の彼の浮気。それ以来、妻のジョーン(ナオミ・ワッツ)は酒に逃避するようになり、事あるごとにアーサーを責めた。さらに、大学の非常勤講師に転職して収入が激減したアーサーと、不動産仲介の仕事で高収入を得ているジョーンの間に生じた経済的な格差が、夫婦の溝をいっそう深めた。ジョーンに対する愛情が消えたわけではなかったが、自分の努力だけではどうにもならない状況にアーサーは苛立ち、苦悩する日々を送っていた。そんな中ジョーンの病気が発覚。夫婦の関係には新たな道が開けるはずだった。
アーサーが樹海で出会った日本人は、ナカムラ・タクミと名乗った。森をさまよう中で小川をみつけたタクミは、「下流に向かって進もう」とアーサーに提案する。しかし川は途中で途切れ、寒さに震えながら歩く2人の頭上には無情にも雨が降り注ぐ。雨風をよけるために2人は洞窟の中に避難するが、洞窟の中に石と鉄砲水が流れ込み、押し流されたタクミは意識を失ってしまう。ぐったりしたタクミを励まし、必死に介抱するアーサー。偶然にもテントを発見した彼は、その中に残されていたライターを使って暖を取り、ひと時の安らぎを得る。
その夜、タクミと共にたき火を囲んだアーサーは、樹海への旅を決意させた出来事を語り始めた。「絶望して来たんじゃない。悲しみでもない。罪の意識で来た。僕たちは相手への接し方を間違っていた」。タクミに心を開いたアーサーの口からは、深い悔恨の言葉がほとばしり出る。だが、その時アーサーはまだ知らなかった。コート、タクミの妻子の名前、岩に咲く花、水辺、『楽園への階段』、『ヘンゼルとグレーテル』――樹海で起きたすべての出来事が1本の奇跡の糸で結ばれることを……。

感想
日本を舞台にした、アメリカ映画ということで、日本に暮らす身としては、違和感を感じるのではないかと少し警戒していたのですが、主要キャストに渡辺謙がいるからなのか、全く違和感を感じることがありませんでした。
実際には少し「?」と思うところがあったのですが、実はその「?」と思うところはちゃんとした意味があって、アーサーがアメリカ人だったからそれに違和感を抱かなかったということがラストになって明らかになります。
なので、違和感自体は感じる部分はあったのですが、その違和感自体もちゃんと物語で回収されていました。

タイトルが日本では「追憶の森」となっていますが、原題は「The Sea of Trees」。
「樹海」です。
どこを舞台にした話なのかはよく知らずに観始めたのですが、このタイトルが表示された時点ですぐに樹海だと分かりました。
そして、樹海ということは、主人公が「死」を求めていることもすぐに想像出来ました。

死に場所を求めて青木ヶ原樹海にやって来たものの、右往左往してたり、あるいは他の人と出会ってしまったことで、死ぬという気持ちが生きるという方向に向かっていく。
特に、自らの意思ではなく、不意にケガをしてしまうことで、逆に生を求めるということは、とてもリアルに感じました。

死を考えるきっかけとなったアーサーの妻ジョーンとの夫婦関係もなんだかものすごくリアルな感じ(「これうちのこと?」と感じたり)
でした。
夫婦関係が修復される間もなく、ジョーンに病気が見つかり、回復していくのかと思った途端の展開を含めて、死を求めてやってきたその経緯が、言葉ではあまり多く説明されることはありませんが、観ていて想像出来るようになっていました。

登場人物が少ないと、下手すると退屈してしまうこともありますが、マシュー・マコノヒーが主演だからなのか、渡辺謙の存在感からなのか、脚本や撮影が良いのか、それとも全部良かったのか分かりませんが、決して飽きることなく最後まで観ることが出来ました。

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)
★★★★☆

2017年に観た映画ランキング

1 「わたしは、ダニエル・ブレイク」 / 2 「さとにきたらええやん」 / 3 「この世界の片隅に」 / 4 「ムーンライト」 / 5 「パレードへようこそ」 / 6 「あまくない砂糖の話」 / 7 「少年と自転車」 / 8 「ドラッグ・ウォー / 毒戦」 / 9 「シチズンフォー スノーデンの暴露」 / 10 「帰ってきたヒトラー」

11 「SING/シング」(日本語吹替版) / 12 「ナイトクローラー」 / 13 「奇跡の教室」 / 14 「ベティ・ブルー」 / 15 「ミッドナイト・イン・パリ」 / 16 「神様の思し召し」 / 17 「her/世界でひとつの彼女」 / 18 「マグノリア」 / 19 「プリズナーズ」 / 20 「if i stay」

21 「ハドソン川の奇跡」 / 22 「ニュースの真相」 / 23 「ラ・ラ・ランド」 / 24 「しあわせのかおり」 / 25 「REDリターンズ」 / 26 「 愛しき人生のつくりかた」 / 27 「ディーパンの闘い」 / 28 「ロルナの祈り」 / 29 「プリデスティネーション」 / 30 「追憶の森」

31 「花様年華」 / 32 「EDEN/エデン」 / 33 「17歳」 / 34 「ある子供」 / 35 「愛とセックス」(Sleeping With Other People) / 36 「後妻業の女」 / 37 「ロゼッタ」 / 38 「ニュースの真相」 / 39 「あと1センチの恋」 / 40 「海難1890」

41 「ホテルコパン」 / 42 「聖の青春」 / 43 「ロング・トレイル!」 / 44 「ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期」 / 45 「ワールド・ウォーZ」 / 46 「惑星のかけら」 / 47 「麦子さんと」 / 48 「超高速!参勤交代 リターンズ」 / 49 「カケラ」 / 50 「スプリング・ブレイカーズ」

51 「BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」

2017.05.19 Fri l 2017年 l top
4月下旬、ツレとムスコたちはボーイスカウトのバザーがあったので、ムスメと2人で山登りに行って来ました。
小学生にもなっていないムスメと一緒なので、事前に詳しく調べてあった山で適当なものはなかったのですが、鉄道会社が用意しているハイキングコースの中から、行き帰りの電車の時間や乗り換えを含めて、埼玉県の小川町駅から往復できる、仙元山を選びました。

東武鉄道がハイキングコースとして案内していて↓、ムスメは神社仏閣はあまり興味がないと思うのでそこは飛ばし、山頂付近の公園で遊べれば良いかな、とこのコースにしました。

東武沿線 自然ハイキング 仙元山・和紙の里コース(東武鉄道)

仙元山0001


まずは、地元駅から東武東上線に乗り、小川町駅へ。

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行きは駅から歩いて仙元山へ向かいます。
途中の踏切にて。

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八重桜がまだキレイに咲いていました。

DSC08931.jpg


しばらくすると、「仙元山遊歩道」という標識が。
ここら辺りから、少し「山登り」という感じがしてきますが、危険なところは特にありません。

DSC08932.jpg


ムスメの足には少し登りがきつかったようで休み休み登っていきましたが、遊歩道入口から30分くらいで山頂(298.9m)に到着。

DSC08935.jpg


小川町を見渡すことが出来ました。
この時点でまだ11時くらいだったのですが、ムスメがお腹が空いたというので、展望台で昼食を取りました。

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昼食を取った後は下っていきます。

DSC08940.jpg


下りは登りのように急ではなく、なだらかな山道をひたすら歩いて行きます。
新緑がキレイでした。

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仙元山見晴らしの丘公園のすぐ手前にある東屋では昼食を取っている方たちがいました。
そこから都心方面を観た風景ですが、左の方にかすかにスカイツリーも見えました。

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そして、仙元山見晴らしの丘公園へ。

DSC08945_20170511140336d7f.jpg


この公園での様子は、別に書いたので詳しくはそちらを読んでもらいたいのですが↓、大きな遊具(無料)がありました。

「203mのローラーすべり台」

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また、有料ですが、約200mのローラーすべり台があり、ムスメと何回かローラーすべり台をしたあと、大きな遊具で遊んだり、

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展望台に登って景色を眺めたりしました。

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小川町中心部。

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仙元山山頂方面。

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たっぷり公園で遊んだ後、下山していったのですが、菜の花が咲いていたり、

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芝桜が咲いていてとてもキレイでした。

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道の駅おがわまちに到着。

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ムスメも公園でたっぷり遊んで疲れていた様子だったので、道の駅でアイスを買って、ちょっと休憩しました。

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道の駅の正面には、埼玉伝統工芸会館。
伝統工芸品が売られていて興味深かったのですが、ムスメはそこにあった羽子板に興味が沸いたようで、羽子板を少しやりました(無料)。

DSC08979.jpg


と、羽子板をしていたら、バスの時間と合わなくなってしまっていたので、歩いて小川町駅に向かおうとしたのですが、途中でムスメがギブアップし、次のバス停からバスに乗り、小川町駅に向かいました。

行きの時には他に人がそんなにいなかったのですが、帰りは駅前に、僕らの様なハイキング客がかなりいて、(時間がなかったのでのぞけませんでしたが)青空市的なものをやって賑わっていました。
公園でのローラーすべり台やお花がたくさん咲いている時期だったので、ムスメにも楽しんでもらえたようで良かったです。

このくらいの山は自分だけだと行かないので、子どもがいると逆に自分では選ばないような山に行くことが出来て、楽しかったです。
2017.05.18 Thu l 埼玉県の山 l top
TSUTAYAディスカスで送られてきた映画です。


ナイトクローラー(字幕版)


映画『ナイトクローラー』(公式サイト)



作品データ映画.comより)
原題 Nightcrawler
製作年 2014年
製作国 アメリカ
上映時間 118分

ストーリー(公式サイトより要約)
眠らないロサンゼルスの街で、闇にまぎれて金網を盗もうとしているルイス・ブルーム(ジェイク・ギレンホール)。呼び止める警備員を殴り倒し、戦利品を車に載せて工場に売りつける。
帰り道、交通事故現場を通りかかったルイスは、事件や事故報道のスクープを専門にしている映像パパラッチ、通称〈ナイトクローラー〉と遭遇する。悲惨な映像がテレビ局に売れると聞いたルイスは、盗んだ自転車と交換にビデオカメラと無線傍受器を手に入れる。
その夜から警察無線を盗み聞き、車で現場に急行するようになったルイスは、カージャックの被害者の撮影に成功する。しかも先に到着していたナイトクローラーより接近した生々しい映像。 あるテレビ局に早速映像を持ち込むと、女性ディレクターのニーナ(レネ・ルッソ)が映像を買い取ってくれた。そこでアドバイスをもらい、何か撮ったら一番に彼女に連絡すると約束する。
本格的に事業を始める決意をしたルイスはアシスタントを募集し、面接に来た住所不定で何の特技もないリック(リズ・アーメッド)を僅かな賃金で雇う。助手席で進路を指示する仕事さえ満足にできないリックを冷酷に叱咤するルイス。 
センセーショナルなスクープ映像を次々にモノにしたルイスは、車はスピードの出る赤い高級車に、機材も最新型に買い替える。壮絶な横転事故の無線を傍受した時も、その車で誰よりも早く現場に駆け付け、絶好のアングルのために、ルイスは血だらけの遺体を車の下から引きずり出すという暴挙に出る。
ネットで学んだビジネスノウハウや格言を狂信し、成功だけに邁進するルイスに、怖いものなど何もなかった。
そんな絶頂への階段を駆け上がるルイスに、思わぬ落とし穴が待っていた。リックのミスで飛行機墜落事故という最大のスクープを逃してしまったのだ。過激な視聴率争いからニーナにも激しく罵られ、進退窮まったルイスは遂に究極の一線を超えるのだが──。

感想
送られてきたときには(いつものように)「どんな映画だったっけ?」「何でリクエストしたんだっけ?」と思ったのですが、アカデミー賞で脚本賞にノミネートされたとのことで、面白かったです。

話自体も面白かったのですが、主人公ルイスを演じるジェイク・ギレンホールが醸し出す不気味な感じが役に合っていてとても良かったです。

ストーリー自体は(今回も…)公式サイトのストーリーを読んでしまうと、最後の最後以外は分かってしまいますし、ラストの展開自体はルイスのこれまでの行動からすると特に突飛な展開でもありません。

でも、フィクションでありながら、実際にこういうことを仕事にしている人はいるのだろうし、そうすると、単なるフィクションとして現実とは違うことだとは切り離すことが出来ないのが、この作品の良さかなと思います。
ジャーナリズムに求める倫理性、というか、そもそもルイスのような経緯でナイトクローラーになった人に倫理性を求められるのか、倫理性含めた教育をされているはずのテレビ局側の人間が求めているからこそナイトクローラーたちが映像を撮影してくることを考えると、普段何気なくテレビで観ている映像もこのような成り立ちで撮影されているのかも、と。

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)
★★★★☆

2017年に観た映画ランキング

1 「わたしは、ダニエル・ブレイク」 / 2 「さとにきたらええやん」 / 3 「この世界の片隅に」 / 4 「ムーンライト」 / 5 「パレードへようこそ」 / 6 「あまくない砂糖の話」 / 7 「少年と自転車」 / 8 「ドラッグ・ウォー / 毒戦」 / 9 「シチズンフォー スノーデンの暴露」 / 10 「帰ってきたヒトラー」

11 「SING/シング」(日本語吹替版) / 12 「ナイトクローラー」 / 13 「奇跡の教室」 / 14 「ベティ・ブルー」 / 15 「ミッドナイト・イン・パリ」 / 16 「神様の思し召し」 / 17 「her/世界でひとつの彼女」 / 18 「マグノリア」 / 19 「プリズナーズ」 / 20 「if i stay」

21 「ハドソン川の奇跡」 / 22 「ニュースの真相」 / 23 「ラ・ラ・ランド」 / 24 「しあわせのかおり」 / 25 「REDリターンズ」 / 26 「 愛しき人生のつくりかた」 / 27 「ディーパンの闘い」 / 28 「ロルナの祈り」 / 29 「プリデスティネーション」 / 30 「花様年華」

31 「EDEN/エデン」 / 32 「17歳」 / 33 「ある子供」 / 34 「愛とセックス」(Sleeping With Other People) / 35 「後妻業の女」 / 36 「ロゼッタ」 / 37 「ニュースの真相」 / 38 「あと1センチの恋」 / 39 「海難1890」 / 40 「ホテルコパン」

41 「聖の青春」 / 42 「ロング・トレイル!」 / 43 「ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期」 / 44 「ワールド・ウォーZ」 / 45 「惑星のかけら」 / 46 「麦子さんと」 / 47 「超高速!参勤交代 リターンズ」 / 48 「カケラ」 / 49 「スプリング・ブレイカーズ」 / 50 「BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」

2017.05.17 Wed l 2017年 l top
先日、久しぶりに小説を読みました。
正確に言えば、小説自体は読むこともあり、それは村上春樹の新刊だけでした。

高校生の時に、当時その高校は蔵書が高校にしてはかなり多く、(授業中、特にやることがなかったので)小説をたくさん読んでいました。
その時に、誰が書いたものだろうが、いつの時代のものだろうか関係なく読んでいたのですが、とりわけ村上春樹の作品に魅了されました。
大学時代はまだ小説を読んでいたのですが、大学院以降はどうしても専門書を読む方が優先されてしまい、村上春樹の翻訳含めた新刊以外は小説を読むことが殆どなくなっていました。

3月に『騎士団長殺し』を読み、また少し小説を読みたいなと思っていたところ、前から気になっていた『マチネの終わりに』の作者である平野啓一郎さんが津田大介さんのメルマガで作品について語っていたのを読み、読んでみることにしました。

実際は、まだ単行本と電子書籍でしか発売されておらず、(僕の懐事情では高いのですが)たまたまクーポンがあり、かなり割り引かれたので、電子書籍で購入して読んでみました。


マチネの終わりに Kindle版


『マチネの終わりに』特設サイト|平野啓一郎

あらすじ(特設サイトより)
物語は、クラシックギタリストの蒔野と、海外の通信社に勤務する洋子の出会いから始まります。初めて出会った時から、強く惹かれ合っていた二人。しかし、洋子には婚約者がいました。やがて、蒔野と洋子の間にすれ違いが生じ、ついに二人の関係は途絶えてしまいます。互いへの愛を断ち切れぬまま、別々の道を歩む二人の運命が再び交わる日はくるのかー

感想
他の人の感想や書評を一切読まずにこの本を読めたのは幸運でした。
この作品は、多分映像化を期待する人が出てくるでしょうし、現時点で作中で触れる音楽を扱ったCDも発売されているので、いずれ映像化もされるような気がします。
もし、映像化されたとしても、この小説は、映像化される前に読む方が良いと僕は思いました。

それは、この物語では「どの時代を生きているか」が重要な背景になっているからです。
この時代だからこそ展開される物語で、しかし、この時代をもし映像化すると安っぽくなってしまうのではないかと思うからです。

逆に、この時代で展開される物語だからこそ、すごくリアルに感じました。
登場人物の蒔野はギタリストで、洋子は父親が有名な映画監督でダブルのジャーナリストと、現実の自分とはかけ離れた存在ですが、それでも身近な物語として感じる事が出来ました。

それは、僕自身が33歳になったということも大きいのかも知れません。
物語では、最初、蒔野は38歳、洋子は40歳です。
僕とは少し年齢が離れていますが、それでも、年齢による結婚や妊娠への最後の可能性という切迫したような感情や、それを想像する男性側の態度、というものは30代も半ばになってきたからこそ、身近な出来事として、リアルな出来事として捉えることが出来ました。

読後にみたいくつかのレビューの中には、「メロドラマかよ」というような批評もありましたが、それさえも、年齢によって決断しなければならないことがあるということを考えた時、お互いのすれ違いを決定的なものにしてしまったように思いますし、最終的に希望的な終わり方になっているのは、単に「メロドラマ」と評してしまうよりは、そこに至るまでの5年以上の歳月を考えるとそのように簡単に評することが出来ないのではないか、と思いました。
まして、希望的な終わり方ではあっても、この後どうなるのかは全く分からないので。

久しぶりに小説を読んだからかも知れませんが、本当にとても良い作品だな、と思いました。
しばらく、他の小説を読んでみようかなと思い始めました。
2017.05.16 Tue l 月間読書レポート l top
ゴールデンウィークに、ゴールデンウィークに相応しい、心に残るとても良い映画を観ました。
先月末にTSUTAYAディスカスから送られてきたDVDを連休中に観ようということで、この映画を観ました↓


パレードへようこそ(字幕版)


映画「パレードへようこそ」オフィシャルウェブサイト

作品データ映画.comより)
原題 Pride
製作年 2014年
製作国 イギリス
上映時間 121分

ストーリー(オフィシャルサイトより要約)
1984年、不況に揺れるイギリス。
サッチャー首相が発表した20カ所の炭坑閉鎖案に抗議するストライキが、4カ月目に入ろうとしていた。
ロンドンに暮らすマーク(ベン・シュネッツァー)は、その様子をニュースで見て、炭坑労働者とその家族を支援するために、ゲイの仲間たちと募金活動をしようと思いつく。折しもその日は、ゲイの権利を訴える大々的なパレード(プライド・パレード)があった。
パレードの後、打ち上げパーティで、マークは“LGSM(炭坑夫支援レズビアン&ゲイ会)”を立ち上げる。だが、参加を表明したのは、たった9人だった。
バケツを手に街角で集めた寄付金を送ろうと、全国炭坑労働組合に連絡するマーク。ところが、何度電話しても「レズビアン&ゲイ会」と名乗ると、「後でかけ直す」と切られてしまう。
「炭坑に直接電話すればいいんだ!」
マークのアイデアで、ウェールズの炭坑町ディライスの役場に電話すると、あっさり受け入れられる。
数日後、ディライス炭坑を代表してダイ(パディ・コンシダイン)がロンドンまで訪ねてくる。「それでLGSMって何の略?」と訊ね、Lはロンドンの略だと思っていたと唖然とするダイ。だが、その夜、生まれて初めてゲイ・バーを訪れたダイは、大勢の客の前で「皆さんがくれたのはお金ではなく友情です」と熱く語る。
ダイの感動的なスピーチのおかげでメンバーが増え、LGSMはディライス炭坑に多額の寄付金を送る。
ディライスでは支援者への感謝パーティを企画した委員長のヘフィーナ(イメルダ・スタウントン)は、「絶対にもめごとが起きる」という反対を押し切ってLGSMの招待を決定する。
バンに乗って、ウェールズへと出発するLGSMメンバーたち。
委員長のヘフィーナや書記のクリフ(ビル・ナイ)が温かく迎えてくれるが、会場を埋める町人たちの反応は冷ややかで、マークのスピーチが終わると、続々と退場して行く。しかし、翌日になると、好奇心を抑えきれない人々が、彼らに様々な質問を投げかける。「どちらが家事をするの?」など無邪気な疑問に答えるうちに、互いに心を開き始めるLGSMメンバーとディライスの住人たち。さらにジョナサンがダンスを披露、歓迎会は大喝采のなか幕を閉じる。
だが、組合と政府の交渉は決裂、ストは42週目に入り、サッチャーは組合員の家族手当を停止する。再び町を訪れたマークたちがさらなる支援を決意した矢先、町人の一人が新聞に密告、「オカマがストに口出し」と書き立てられ、LGSMからの支援を打ち切るか否か採決がとられることになる。今や町人たちと深い友情で結ばれたメンバーたちは資金集めのコンサートを企画するが、その先には思わぬ困難が待ち受けていた──。

感想
ゴールデンウィークになぜ相応しい映画なのかというと、連休中東京では『東京レインボープライド』というイベントが開催されているからです。
「東京レインボープライド」というのは、「特定非営利活動法人 東京レインボープライド」が、「『らしく、たのしく、ほこらしく』をモットーに、性的指向および性自認(SOGI=SEXUAL ORIENTATION, GENDER IDENTITY)のいかんにかかわらず、すべての人が、より自分らしく誇りをもって、前向きに楽しく生きていくことができる社会の実現をめざ」す一環として開催されているイベントです。

特定非営利活動法人 東京レインボープライド

年々参加者が増えているようなので、訪れたことのある人や、新聞などのメディアで目にしたことのある人もいるのではないかと思います。

ゴールデンウィークにこの映画を観ることになったのは、「東京レインボープライド」が開催されているからということとは関係なく、たまたまTSUTAYAディスカスから送られてきたからなのですが、たまたまであってもこの時期に観て本当に良かったです。

映画の内容は、上に載せたオフィシャルサイトのストーリーに詳しく書かれているので、説明の必要はほとんどありませんが、僕が生まれた年に、イギリスで実際に起きた出来事を扱っています。
1984年からの1年間の出来事、次の年の1985年のプライド・パレードまでの様子が描かれています。

この映画が良かったのは、炭鉱のストとレズビアン、ゲイといったセクシャルマイノリティの社会的・政治的活動に焦点が当たりつつも、そこに登場する人たちの1人1人が抱えている「問題」や、抱えざるを得なくなった「問題」にもしっかりと焦点が当たっている点です。

募金活動をしている中で激しい暴力を振るわれてしまい入院するということや社会と個人の両面に渡ったものですし、イギリスで2番目にエイズ患者とされた人物、また、両親にカミングアウト出来ずに活動し、それが知られてしまい両親や家族との関係を0からやり直そうとする青年、16年間口をきいていない母親との関係を修復しようとする人物…。
また、彼らLGSMのメンバーに触れ、長年の友人にゲイとカミングアウトしたディライスの人物。

ゲイやレズビアンの団体の活動なので、ゲイやレズビアンといった性的指向が出て来ますが、親子の関係などは、たとえ性的指向がヘテロセクシャル(異性愛)であっても出てくる「問題」なのだと思います。
子どもの人生を自分たち親が想像出来る範囲でコントロールしたいと望み、子どももある程度それに従っていこうとする。

でも、「自分」というものを考えはじめたり、歩み始めたときに、今まで従っていた親の考えやコントロールには従えなくなる。
表面上の大きな問題としては、ゲイということがあるかも知れませんが、それはたとえゲイでなくてもいつかこの親子の関係の中では起きた問題、あるいは衝突なのだと思います。

他にも、イギリスで33年前にあった出来事に感動すらするのですが、異国の出来事とは言え33年経った今、日本ではどのような状態かというと暗澹たる気持ちにならざるを得ません。
が、暗澹たる気持ちになりつつも、先に書いた「東京レインボープライド」のような活動が年々参加者が多くなり、社会への影響力も大きくなってきていることを考えると、大きな希望もあるなと感じます。

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)
★★★★★

2017年に観た映画ランキング

1 「わたしは、ダニエル・ブレイク」 / 2 「さとにきたらええやん」 / 3 「この世界の片隅に」 / 4 「ムーンライト」 / 5 「パレードへようこそ」 / 6 「あまくない砂糖の話」 / 7 「少年と自転車」 / 8 「ドラッグ・ウォー / 毒戦」 / 9 「シチズンフォー スノーデンの暴露」 / 10 「帰ってきたヒトラー」

11 「SING/シング」(日本語吹替版) / 12 「奇跡の教室」 / 13 「ベティ・ブルー」 / 14 「ミッドナイト・イン・パリ」 / 15 「神様の思し召し」 / 16 「her/世界でひとつの彼女」 / 17 「マグノリア」 / 18 「プリズナーズ」 / 19 「if i stay」 / 20 「ハドソン川の奇跡」

21 「ニュースの真相」 / 22 「ラ・ラ・ランド」 / 23 「しあわせのかおり」 / 24 「REDリターンズ」 / 25 「 愛しき人生のつくりかた」 / 26 「ディーパンの闘い」 / 27 「ロルナの祈り」 / 28 「プリデスティネーション」 / 29 「花様年華」 / 30 「EDEN/エデン」

31 「17歳」 / 32 「ある子供」 / 33 「愛とセックス」(Sleeping With Other People) / 34 「後妻業の女」 / 35 「ロゼッタ」 / 36 「ニュースの真相」 / 37 「あと1センチの恋」 / 38 「海難1890」 / 39 「ホテルコパン」 / 40 「聖の青春」

41 「ロング・トレイル!」 / 42 「ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期」 / 43 「ワールド・ウォーZ」 / 44 「惑星のかけら」 / 45 「麦子さんと」 / 46 「超高速!参勤交代 リターンズ」 / 47 「カケラ」 / 48 「スプリング・ブレイカーズ」 / 49 「BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」

2017.05.15 Mon l 2017年 l top
連休中の出来事です。

我が家には車がないので、ツレ両親宅(つまり祖父母宅)が暮らす街に行くときは、僕が僕の両親に車を借りて行くか、東京駅から出ている高速バスで行くことになります。

今回は連休中もツレに仕事があったため、先に小学生のムスコたち(5年生と3年生)が先にツレ両親宅に行き、その後ツレとムスメが行き、僕が両親から車を借りて迎えに行くという予定でいました。

しかし、春になり、ツレに実質休める日が殆どなかったことや、家でやらなくてはいけないことが溜まっていたため、ムスコたちだけがツレ両親宅に泊まりに行くことになりました。

ツレ両親宅へ向かう際は、僕とムスメが東京駅まで行き、バスに乗せ、それをツレ母に連絡し、バスの到着を現地で待ってもらって、ピックアップしてもらいました。
行きは行きで、連休の前半だったということで、いつもより1時間以上かかり、長くツレ母を待たせることになってしまったのですが、とにかく無事にピックアップしてもらいました。


連休も後半になり、今度はムスコたちが帰ってくる日。
ツレ母が2人をバスに乗せ、それをツレに連絡。
が、この時、東京駅に到着予定の時間を間違って遅めに連絡しました。

ツレも連絡が来た時間にしては遅いなと思ったようで、少し早めに家を出たそうですが、ムスコたちを乗せたバスが東京駅に到着した時にはまだ電車に乗っていました。

ムスコたちはツレとバスが到着する場所の目の前にある東京駅にあるスタバで待ち合わせをしてたのですが、ムスコたちがスタバに行ってもツレはいませんでした。

DSC07735.jpg


そこで、ムスコたちはスタバの店員さんに「お母さんと待ち合わせをしているのだけれど見つからない」と伝えたようで、店員さんがツレに連絡をしてきてくれました。
(ムスコたちにはツレと僕の携帯電話の番号を覚えさせています)
ツレがまだ電車に乗っていて、今向かっていることをムスコたちに伝え、ツレがスタバに到着するまでの間、席に座らせてくれ、水も用意してくれたそうです。

僕自身はその日1日中外出していたので、この出来事は帰宅してから聞いたのですが、改めて、スタバの店員さんに感謝を伝えたいな、と思います。
ありがとうございました。

子育てしていると、特に東京で子育てしていると、保育園や公園、あるいは子どもがたくさんいる場でないと、結構冷たい対応や態度を取られてしまうことがあり、そのたびに心が折れそうになります。

そんな中で、今回のスタバの店員さんのように親切にしてもらえると本当に嬉しいです。
名前も顔も分からず申し訳ありませんが、ムスコたちに親切にしてくださって、本当にありがとうございました。
2017.05.14 Sun l 日常あれこれ l top