先日、Twitterでこんなブログ記事が流れて来ました。

結婚して改姓すること(ハート♥剛毛系)

僕は基本的に社会生活は旧姓を使用しているものの改姓した側なので、婚姻での改姓には色々思うところはあるもののなかなか言う機会もないし、それに(特に男性に)言っても分かってもらえないことも多いので、声を大にして言うことはあまりありません。
でも、ツレも最近でも「私が改姓しても別に良かった」とか僕の目の前で平気な顔をして言ったりするので、僕としては結構、日々「改姓に伴う煩わしさ」(あるいは苦痛)を感じていたりします。

なので、僕も改姓について、特に男性が改姓するとはどんなことなのか、まとまらないかもしれませんが、上に書いたブログの記事の中で触れられてたいことと絡めて書いてみようと思います。

①「俺なら改姓に抵抗はないなあ。泣くほどのこと?別に自分がやってもいいし、自分の名前にこだわりはない」という人(特に男性)は結構いる。

こういうことを平気で言う人には一言しか思いつきません。
「じゃあ、今からでもお前がやれよ。」
最近も(というか度々)ツレが同じようなことを言っていましたが、はっきり言って怒りしか感じません。

何故かと言えば、こういうことを平気で言う人は、銀行口座、クレジットカード、職場、免許証等々、あらゆる公的なものの「名前を変えた」という申請をしなければならないことの、それ自体の煩わしささえ想像出来ていないからです。
役所に何か書類を出しに行ったことがあれば、1つの書類を出す、というそれだけで煩わしく感じたことはないでしょうか?
それが「姓」に関してその全てを書き換えないといけないのです。
紹介したブログ記事にもありますが、フリーランスなんかで仕事をしていれば、旧姓を残した口座が必要になることもあるし(そうすると改姓後の口座も作らないといけない)、旧姓の口座名とクレジットカードの改姓後の名前が違っていて確認の連絡が来たり、あるいは、僕は学生の時に結婚(改姓)したこともあり、教員免許に記載されている姓が取得年度(教科)によって変わっていたりします。

また、「昔(旧姓)の自分はいません。自分は(改姓後の)○○だけです。」というように、旧姓だったときの過去を全て書類上から抹消し、変更出来るなら煩わしくないかも知れませんが、旧姓だった自分というのは消せないわけで、旧姓と新姓が混在するということ自体もすごく煩わしいわけです。
例えば、旧姓の時に何かの資格を取り、その資格を活かした仕事に就きたいと思ったときに、資格(免許状)の写しを求められたりします。
当然、その時に「姓が違いますが?」と聞かれる(確認される)わけです。

だから、改姓する、というのは単に「姓が変わる」ということではなく「姓が2つ存在するようになる」ということなのです。
このことはあまり想像出来ていない人が多いんじゃないかなぁ、と僕は思っています。
口で言うのは誰でも出来るんだけどね、やるのと口で言うのとは全く違うんですよね、と。

②「『婿養子に入ったの?家督を嗣ぐの?』と言われたり、女性側の実家が資産家だと思われたりするケースは避けて通れない」

紹介したブログ記事ではこの文章のあとに「と思う。」と女性なので書いてありましたが、この方の予想通り、男性で改姓した僕は何度も言われました(未だに言われる)。
「婿養子なの?」とか言われる度に、既婚者(結婚経験者)であれば、婚姻届にどう書いてあったか思い出してもらい説明します(婚姻届には【婚姻後の夫婦の氏・新しい本籍】という欄があり、氏については【夫の氏】か【妻の氏】どちらかを選ぶようになっています)。
【婚姻後の夫婦の氏】の欄で【妻の氏】にチェックを入れて提出したというだけなのですが、僕が今まで会った婚姻届を提出したことのある男性全員が「そんな欄あった?」という感じでした。

こういうのを見ると世の中では「男が改姓するのは特別な理由があるときだけ」という認識が一般的なことに気づきます。
これは男性だけではなく、女性も同じで「結婚したら彼の姓になるの♪」とか「今日から○○になりました♥」みたいなのを見かけますが、「結婚したら女性が改姓するのが普通(当たり前)」という認識だということがよく分かります。

一応断っておきますが、僕は別にそういう人を批判したり否定したりするつもりはありません。
「彼(男性)の名前になる」ということに喜び、幸せを感じるなら、そうしたら良いし、他者の選択なので僕が口を出す言われもありません。

しかし、その人たちが「普通(当たり前)」だと思っている「婚姻による男性側への改姓」をしなかった人たちに、「特別な理由」があるかのように見てくるのはいかがなものか、と思うのです。
端的に言えば、女性が結婚し「○○になった」という話の時に「養子になったの?」とか「名前を変えたってことは相手は資産家なの?」とか普通に聞くんだったら、僕は何も思いませんが、実際はそうではなく、「男が姓を変えた=婿養子」であり、「女性側の姓になる選択肢なんてそもそもなかった」という認識が、それを面と言われる身としてはじんわりときついなぁと思うのです。

③長々と書きましたが、最後に「選択的夫婦別姓」について。

僕は、自分が結婚する前から、「選択的夫婦別姓」が法的に早く認められるようになって欲しいと思っていました。
僕が自分の結婚で今も尚後悔しているのは、この「選択的夫婦別姓」が法的に認められていないから、【通称として旧姓を用いる】という選択を行ってしまったことです。

【通称として旧姓を用いる】ことになった理由としては、生まれてくる子どもに迷惑がかかるのではないか、というものでした。
婚姻関係にないと戸籍には子どもが【非嫡出子】と書かれてしまい、僕自身の選択の結果、僕がいろいろ煩わしくなるのは一向に構わないけれど、子どもに後々迷惑がかかっては行けないと思ったのです。

しかし、この選択は今になって思えば本当に後悔しています。
ツレはいとも簡単に「別に私が改姓しても良かった」と言い放ち、改姓をしたことがないので、改姓するとはどんなことなのか、全く分かっていないのです。
子どもの認可保育園入園に関しては何度も役所に行ったことがあっても、姓が変わったことで、役所や銀行にいったり、職場に申し出たり、ふと戸籍名と職場で使っている姓が違う事に気づいた人にいちいち理由を聞かれたりしたことは一度もないのです。

ブログの記事の人は「家族の絆(チーム)として同じ姓というのもあるんじゃないか?」というようなことを書いていますが、多くの人はやはり「家族=同じ姓」と考えているようで、子ども達の付き添いに行くと、子どもの姓で呼ばれます。
その時に「いや僕は○○で、子どもとは違うんですよ」とは言えないことが、毎回すごく引っかかります。
子ども達は僕が違う姓なのをもう分かっているので「僕たちは△△、お父さんは○○」と言っているのに、僕は誰かに「△△さん(子ども達の姓)」と言われるときに、否定もせずに「はい」と言っちゃっているわけです。

もし、事実婚として過ごしていれば、「事実婚なので、僕は○○なんですよ」と言えば良いわけですが、それを言えない、ということに自分自身の軸のなさみたいなもの(法的な根拠のなさ)を感じてしまうのです。

ちなみに、ツレが「事実婚」を拒否したのは、法的に夫婦にならないと、社会保険とか税金その他の控除が受けられない(=損をする)ということで、断固拒否されました。
今は、同じ世帯でも、僕はなんの控除も受けていないので、特に法的に夫婦であることで「得」はしておらず、それなら、と思い、一度「法的にも姓を戻したい」(離婚届を出したい)と言ったものの、これまた既に加入している子ども達の生命保険などの受け取り先が変更されるという理由で拒否されてしまいました。

結局、姓を変えたことの煩わしさ(苦痛)はパートナーにさえ理解されず、むしろパートナーだからこそ傷つくことを言われたりされたりしてしまい、余計に一人で煩わしさ(苦痛)を日々感じる結果になってしまいました。

なんかまとまりない感じになってしまいましたが、「俺が改姓しても別に良いよ」という言葉は男性は(女性もか)、軽々しく、言わない方が良いよ、と思います。
僕みたいにそもそも「夫婦別姓が良い」という人は言うまでも無いですが、男性が姓を変える(女性側に改姓する)というのは、多分一生そのことについてどこかでふとしたときに聞かれたりして煩わしい思いをすることになると思います。
カジュアルに改姓したなら、それらがなおさら煩わしく感じると思います。
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2014.04.07 Mon l 夫婦別姓について l top